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脱ひきこもり体験談


脱ひきこもり体験談

「ポジティブサイコロジー」を実践したE君の場合

「共感性」を活かしたD君の場合

「個別化」を活かしたC君の場合

「問題解決力」を活かしたB君の場合

「巻き込み力」を活かしたA君の場合

「問題解決力」を活かしたB君の場合

B君(16歳/男性:神奈川県在住)


【プログラム参加モニタリング期間】

・2017年4月~6月

【背 景】
入学した私立中学の校風と合わず、中学2年の2学期から不登校になる。その後、なんとか試験には出席し、高校に入学。心機一転、入学後の1学期は通学していたが、夏休み以降、再び不登校に。普段は部屋でゲームをして過ごし、会話はあまりないが親が話していることは聴いている様子。外出はほとんどなく、本人曰く、「外に行く用事がない」とのこと。高1の3月に校長先生を含む四者面談でかろうじて高校2年生に進級できたが、4月からも登校せず、MILESTONEに問合せ、4月下旬よりプログラム開始。B君本人は「学校には戻らなければいけないとは思っているけど、行きたくない」という心境。両親と息子の3人暮らし。


【1ヶ月目:信頼関係づくり】

訪問面談ではB君がまず学校に戻る戻らないは別にして、「現状をなんとかしたいのかどうか?」を確認。B君のこれまでの背景や普段の生活状況、好きなゲーム、自分自身の自己評価を伺い、自分を客観的に捉えることができるようにポジティブサイコロジーのいくつかの実験のお話をする。親御様にはMILESTONEが行うアプローチにご理解を頂くためにポジティブサイコロジーのお話を中心にし、ネガティブに陥りがちな気持ちをコントロールするエクササイズを紹介。


【B君本人】
最初に親からMILESTONEを紹介された時、正直嫌でした。でも1回だけでいいから会ってみてと言われて仕方なく会いましたが、パートナーの方は「いきなり初対面の人と話せと言われても、緊張するよね。僕も緊張しとるけん」と、素直に自分の気持ちを察してくれて「あっ、この人だったら信頼してもいいかも・・・」と感覚的にそう思いました。面談と言ってもなぜ学校に行けなくなったか?など特に聞かれず、好きなゲームのことや時間も忘れて没頭した経験等、聞かれました。何でそんなこと聞くんだろう?と思いながらも、大好きな戦車シューティングFPSの話をすると、とても興味深く聴いてくれて、最後に「皆が皆、FPS好きじゃないよね?でも君はFPSが好き。何でと思う?」と聞かれました。確かに何でだろう・・・。この時はまだ学校に行けず、自分で自分を責めていました。


【母親】
中学時代から不登校だったので、この先どうなるんだろうと非常に心配していました。でもパートナーの先生は親自身もネガティブな気持ちばかりにならないように気持ちをコントロールすることが大事だと言われ、ポジティブサイコロジーのいくつかエクササイズを教えてくれたのですが、内心、焦っていました。勉強も遅れているし、外にも出ないし、このままちゃんと社会人としてやっていけるのか、ただただ心配でした。


【パートナー】
親御さんはとにかく心配されていました。人はネガティブなことに目がいきやすいように、脳に組み込まれています。ネガティブな気持ちを全て取り除く必要はないのですが、親御さんが心配し過ぎて、B君は「自分が学校に行かないからだ」とさらに落ち込み、最初に出会った時は負のスパイラルが起きていました。ネガティブを取り除くのではなく、ポジティブな感情を増やして割合を変えていくために、ポジティブサイコロジーで実証されているワークをB君と親御さん、両方に1ヶ月やってもらいました。


【2ヶ月目:「未来」への作戦会議】

B君が3ヶ月後にどのような状態になっていたいのか?目標を定める期間。具体的な目標を設定し、これまでの会話でパートナーが見出したB君の「強み」の話をする。また客観的な強み診断テストを受けてもらい、B君の「強み」を洗い出す。親御様には継続して感情コントロールのエクササイズをしてもらい、B君の心境を共有することで安心感を抱いてもらう。


【B君本人】
先生とプログラミングで動くロボットの話をしていた時、僕の強みは何か間違いや欠点を見つけて、それを修理したいと思い、解決策を考えることだと言われたんです。確かに、プログラミングの時、どこかにバグがないかな?ってすぐ見つけて直すのが癖になっているし、直す時、無我夢中で達成感があるんです。そういう「強み」が心理学の分類にあるらしく、「もしかしたら、癖だから自分の欠点とか、直したい所についつい目がいってしまっているんじゃない?」って聞かれてドキッとしました。そしたら先生が「この強み、自分に向けるんじゃなくて他人に向けて使おうよ」って言ってくれたんです。「君はもしかしたら、他の人よりも問題とか困っていることに目がいく。だから他人の困っていることもすぐ気づいて、直したい、解決したいって思うことあるんじゃない?」って。確かに小学校の時、友達が困っている時に助けて喜んでくれたことがあったなって、すっかり忘れていましたが思い出して、そのことを話したんです。そしたら、「困っている人、探そうよ」って言ってくれて・・・。学校に戻っても友達とどう接すればいいかわからなかったけど、「この人、何か困っていること何かな?」って思うと話せるような気がしました。


【母親】
1ヶ月目のワークをして、心配したり焦ったりしても、息子に声に出して言うことは少なくなってきました。私には今後のこととか息子は一言も話してくれないけど、先生から「B君、今学校に行かなければいけないという気持ちが50点、行きたくないという気持ちが60点という感じなんですが、行きたいという気持ちが30点と30点、出てきたみたいですよ。何で?って聞いたら、小学校の時のこと思い出したからって言っていました。」と、息子の心情を教えてくれるんです。毎日見ていると何も変わっていないように見えるのに「えっ?今そんな気持ちだったんだ。」ってわかって安心しました。


【パートナー】
僕は正直、別に同じ学校に戻ることが「正解」だと思っていないんですが、彼は「今の学校に戻りたい」と言ってきたんです。聞くと「将来プログラミングの仕事をしたいから、高校は言っておいた方がいい」って。「でも、嫌じゃない学校行くの?」って敢えて聞くと、「いや、でも友達の困っていることを探そうって考えると、ちょっと楽しみに感じるし」と本人の口から出てきたんです。ポジティブサイコロジーでは「希望」というポジティブな感情も、ある3つの条件が揃った時に湧くという1つの理論があります。この時のB君の発言から、そのうちの2つが揃ったと確信しました。よしよしって。なので3ヶ月目は残りの1個にフォーカスしようと決めたんです。そしたら自ら動き出すなという道筋が立ちました。


【3ヶ月目:「脱ひきこもり」の実践】


B君が自分の「強み」を実践し、目標を達成していく期間。パートナーはB君の強みを活かして具体的なアクション・プランを作成していく。


【B君本人】
2ヶ月目の終わりに担任との面談で久しぶりに学校に行きました。その後、いよいよ来週から学校に行こうと思いパートナーの先生に相談したんです。そしたら「君は問題解決力という強みがあるので問題を明確にした方が生きやすいと思う。」と言われ、全て不安材料を洗い出し、トラブルシューティングをしました。1つ1つの不安材料に対して解決策を出し合うと、自分のことなのにゲームみたいに解決策が出来てきて。(笑) その時の感覚がなんだかプログラミングのバグを見つけて解決する時と同じで、めっちゃ楽しかったです。(笑) 不安材料が減ったし、なんか問題が出てきても、一度書き出して解決策を考えれば何とかなるかもと思えて、初日が一番ハードル高かったんですが、勇気を振り絞って学校に行きました。休み時間とか「一人になった時にどうしよう」という不安が一番強かったんですが、作戦通り、「皆、大なり小なり困っていることあるはずだから、おいおい見つければいいや」と自分に言い聞かせて落ち着かせました。僕の中に「問題解決力」があってよかったです。(笑)


【母親】
私としては「学校に戻ってくれてよかった」という安堵感もありましたが、それ以上に、2ヶ月経ったくらいでしょうか、学校に戻ってはいませんでしたが、息子の表情が家でとても明るくなっていたんですね。パートナーの先生のお陰で、私自身も「戻っても戻らなくても、あの子はあの子の人生だから」と思えるようになってきていたので、息子が学校に戻った時、正直ちょっと拍子抜けしました。(笑) 息子との会話も少し増えたかな?という感じですが、彼ももう16歳ですし、子どもから大人に変わっている時期なのでしょうね。彼は彼の人生ですから。そう思えるようになり、私自身が楽になりました。ありがとうございました。


【パートナー】
「問題を見つけてそれを解決していく」というのは一見、従来の不登校・ひきこもり支援のように見えますが、彼の場合、「問題を見つけて直したい・修理したい」と、その動機によって解決策を導き出せるという強みがあったんですね。なので彼の場合は「 問題を明確にして、トラブルシューティングをすること」は、しっかりと誘導してあげれば、得意なことだったんです。従来のカウンセリングだと話を聴くだけなので、具体的なアクションが伴わないことが多いんです。ポジティブサイコロジーの理論に基づくMILESTONEの面談は、実際に「その時に何を考え、どう行動すればいいのか?」という作戦を立てていくので結果につながりやすいんでしょうね。今後B君が周りの人の困っていることを解決していく姿を楽しみにしています。

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「ポジティブサイコロジー」を実践したE君の場合

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