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「脱ひきこもり」お役立ちコラム

“Kintsugi” 「欠けた」からこそ輝く美しさ

松隈 信一郎(医学博士/公認心理師)

福岡県出身。慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程にて幸福感や強み等、人間のプラス面を科学するポジティブサイコロジーを研究。在学中より従来のカウンセリングではない、ポジティブサイコロジーによる不登校・ひきこもり支援の可能性を見出す。その後、一般社団法人ストレングス協会を設立。10代、20代の若者に特化した訪問支援と教員・保護者へのポジティブサイコロジーの教育を通して、世界中の青少年が希望をもてる社会の実現に向けて活動を続ける。著書に『「強み」の見出し方』(「月刊精神科」2017年7月号)等。

 

欠けたり割れたりした器に漆を使って修復する伝統的な技法を「金継ぎ」と言います。最後の仕上げ「金」を使い、欠けたり割れたりする前のデザインよりもより美しく、芸術的に仕上げる技法ですが、この「壊れた部分をも生かす」という日本文化の精神性が、「Kintsugi」として世界で注目を集めています。この「Kintsugi」という思想から、一度、挫折した人にとって大切なメッセージを受けとるんじゃないでしょうか。欠けたから、割れたからこそ輝く奥深い「美しさ」ってありますよね。なぜか私は普通の器よりも、金継ぎの器にとても愛おしさを感じてしまいます。それは誰しもが「不完全さ」をもっているからでしょう。「不完全」であるからこそ、人は繋がるのでしょう。そして、「不完全」だからこその「美しさ」があるのでしょう。「不完全な親」だからこその「美しさ」があり、「不完全な子ども」だからこその「美しさ」があります。皆さんはどんな「金継ぎ」をもっていますか?