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体験談


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Kさん(17歳/女性:神奈川県在住)は当時、通信制高校に在籍する高校2年生でした。中学までスポーツで高い成績を残し、体育系に特化した私立高校に入学しましたが、部内の人間関係に躓き、学校に行きづらくなり、そのまま不登校に。出席日数が足りず、高校1年の冬に通信制に転校することになりました。転校後、オリエンテーション等で何度か学校に通ったものの、そこからぱったりと行かなくなり、毎朝、母親が起こしに伺うもピクリとも動かず、両親が仕事に出て、しばらくたったお昼頃に起きてリビングでゴロゴロしていた生活を約半年ほど送っていました。親子関係は良好であり、誰かに一度相談しないかという話の流れの中、インターネットで当協会のウェブサイトをご覧になられ、ご連絡を頂いたのが始まりでした。

 

Kさんは自分の部屋では面談をしたくないので、リビングで行いました。最初の面談では過去に高校であった出来事や後悔などをお話され、僕はただその話を聴いて受けとめることに専念しました。Kさんはとても感受性が高く、「誰かにこの気持ちを聞いてほしい」という想いが強かったため、一般的なカウンセリングのように傾聴することに努めました。少し落ち着きを取り戻した様子だったので、Kさんにこれから面談を通して、自分自身の「取扱説明書」を学んでいくことを提案してみました。Kさんは自分のダメなところや過去の後悔など、自分の中にある「雑草部分」ばかりを見ていたため、一度、庭全体を見て、花の部分(強み)にも気づいてもらうことも重要だと思ったからです。また彼女自身、中学までスポーツを頑張ってきた過去のリソースがあります。何かしらで躓いて不登校やひきこもりになったとしても、これまで頑張ってやったことは必ず、そのプロセスを通して「強み」を活かし、育てたという財産ですので、次の一歩を踏み出すために、これを使わない手はないのです。彼女は「自分のことがわからない」と言ってきたので、2回目以降、次の一歩目がどの方向性かは一先ず横に置き、自分自身を学ぶことをメインに面談を始めていきました。

 

3回目の面談では事前に受けてもらっていた「強み」診断の結果をフィードバックするセッションでしたが、Kさんの「花」の部分に関して、非常に興味深いことが分かりました。それは、彼女の「強み」として出てきていたのが、「適応性」と「個別化」という強みだったのです。「適応性」とは「『今』が大事だと考え、周囲で起きている変化にすぐに順応したり、その流れに身を任せながら前に進むことができる」という「強み」であり、「個別化」とは、「一人ひとりに合わせてカスタマイズをその場でできる」という「強み」です。Kさんに聞くと、中学生の時、一人ひとりの個性に合わせて話し方を変えたり、部活の先輩に対しても、感謝の手紙をそれぞれに合うカードを選んで渡していたり、友人の急な相談事などもすぐに対応していたり、この「個別化」と「適応性」の「強み」を人間関係を構築する上でいかんなく発揮していたのでした。また色んな人の違いが分かり、その個性に合わせて自然に順応ができるため、「本当の自分が何なのか分からなくなる」というのも、ある意味、とても理に叶っていたのです。

 

「もしかしたら、人に自然に合わせることができることが自分らしいのかも・・・」

 

Kさんにとって、あまりにも自然とやっていたことなので、この「適応性」と「個別化」を自分の「強み」と気づいていなかったのです。僕はここを掘り下げると何かが見えるかもと思い、「この強みを使い過ぎてしまったら、どうなると思う?」と尋ねてみると、「周りに合わせ過ぎて疲れてしまう」と返ってきました。その時、「あっ」とKさんが何かに気がづいたように言いました。「前の高校で部活の人間関係でしんどくなったの、周りに合わせすぎてたのかも・・・」Kさんは前の高校の部活で、これまでの中学の部活の3倍ほどの部員数がいる強豪校に在籍し、他の人には気づかない、一人ひとりの違いが分かってしまうがために、皆に合わせようとしすぎてしまっていたのです。また「個別化」や「適応性」が高いということは、自分にとっては「人の違いに合わせる行為」は当然であり、またそうすることが重要だとも思っています。そのため、負けず嫌いの子が負けてしまうと人一倍、悔しがるように、「皆の違いに合わせることができない自分は駄目だ」と責めてしまう傾向にあります。前の高校でつまづいてしまったのは、自分の「強み」をうまく使えていなかったことに気づいたKさんは、勿論、過去の後悔はありながらも、少し表情が軽くなった印象をもちました。

 

しかし、ここで重要なことは過去の整理をつけるだけでなく、「その強みをどのように活かし、前に進んでいこうか」という未来志向の対話にあります。僕は、今、転校後にひきこもって停滞しているのは、これまでそのスポーツ一筋で生きてきたため、「そのスポーツがない自分は何も残っていない」と思い込み、途方に暮れていたのだろうと見立て、「適応性」や「個別化」という「強み」を活かして、新しい自分を創っていく必要があると伝えました。自分の人生を「物語」とした時、一つの章が終わり、また新しい章を綴り始めるように、自分の「強み」を活かしながら、前に進んでいく必要が当時のKさんにはあったのです。彼女の「強み」は多様性の中で意識して使っていくことで磨かれることが分かっていたため、一つのきっかけとして、短期留学などが有効なのではないかと考え、Kさんに伺ってみたところ興味があるとのことでした。彼女の中にも「新しい自分を創りたい」という切実な想いが心の奥底にあったんだろうと今、振り返ると思います。そして、親御さんにも伺ったところ、とても賛同してくださり、彼女は通信制高校の最低限のレポートだけを提出し、留学エージェントを通して、短期留学へと旅立っていきました。

 

因みに短期留学をする上で、一つポイントがあるのですが、留学前に自分の「思考・行動・感情のパターン」を学んでいないと元の環境に戻った時に、また同じ状態に戻る可能性があるということです。どういうことかというと、よく不登校の子達が環境を変えて再スタートするために留学に行くプログラムがありますが、向こうでの生活は良かったものの、また日本に帰ってきた時に同じように引きこもってしまう子達もいるのが現状なのです。勿論、一概には言えないところもありますが、僕は留学前にお子様が「自分の取扱説明書」を学んでいるかいないかで、大きな差が生まれると経験上、感じています。「自分は何が強みでどういう状況を整えると水を得た魚みたいに活き活きするのか」など、自分自身の「使い方」を理解していったお子様は、留学先の現地でもその「強み」がどう活用できたかをしっかり分析できるため、留学を通して「強み」を活かしていた経験値が積まれるのです。しかし、自分の取扱説明書を学んでないまま留学へと出向いてしまうと、「うまくいったのは環境のお陰だった」となってしまい、帰国後、やっぱり今の環境では駄目だと思い込んでしまうことがあるのです。現地での生活を通して成長は確実にしているはずなのですが、お子様本人としては「環境がそうさせた」と認識してしまい、やっぱり自分は駄目だとなってしまうのは非常に勿体ないことなのです。ですから、Kさんには自分の「強み」を短期留学の現地でどのように活かすことができたのかを記録してもらうことにしました。

 

元々、小学校、中学校時代に頑張ってきた経験があるKさんは、留学先でも同じく語学留学に来ていた大学生や韓国人の同級生と楽しく過ごせたようで、帰国後の振り返りの面談では非常に活き活きした表情を見せ、お話をしてくれました。これまで自分のアイデンティティとなっていたスポーツに頼らず、新しい環境で人間関係を作り、生活してきた経験は自分に自信をつけさせたのでしょう、「大学進学に向けてやるべきことをやる」という意気込みで、年が変わった高校2年生の3学期から、彼女は少しの不安と共に復学していきました。自分の「強み」の使い過ぎに気づき、新しい自分を創ろうと諦めずに前に進み出したKさん、一度、躓いてもそこから立ち上がり歩いていった経験はこれからの人生において、何ものにも代えがたい財産となることでしょう。そして、そのまま盲目的に通学を強いるのではなく、「急がば回れ」と留学を快く後押しされた親御さんのご姿勢とそのお考えに拍手を送りたいと思います。

 

松隈 信一郎(医学博士/公認心理師)

福岡県出身。慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程にて幸福感や強み等、人間のプラス面を科学するポジティブサイコロジーを研究。在学中より従来のカウンセリングではない、ポジティブサイコロジーによる不登校・ひきこもり支援の可能性を見出す。その後、一般社団法人ストレングス協会を設立。10代、20代の若者に特化した訪問支援と教員・保護者へのポジティブサイコロジーの教育を通して、世界中の青少年が希望をもてる社会の実現に向けて活動を続ける。著書に『「強み」の見出し方』(「月刊精神科」2017年7月号)等。

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