お問い合わせはこちら

体験談


体験談

高校2年時に退学して引きこもっていた男の子が、自分の「強み」を自覚し、高卒認定に向けて塾に通い出したケース

部活の強豪校で挫折し、転校後に引きこもっていた女の子が、自分の「強み」を自覚して短期留学に踏み出したケース

私立中学で挫折した男の子が、2ヶ月後にマインドフルネスで一歩前に踏み出したケース

私立中学で挫折した男の子が、2ヶ月後にマインドフルネスで一歩前に踏み出したケース

J君(14歳/男性:東京都内在住)は中高一貫の私立の進学校に通学していましたが、中学1年時、毎日1時間以上かかる通学と課題や宿題の多い授業の進捗についていけずに数日間、休んだことを機にそのまま不登校になっていました。苦しそうにしていたので、見兼ねた親御さんは家の近くの公立中学に転校することを提案し、高校2年の春に転校しました。元々、同じ小学校の生徒も多く通っているため、友人関係で問題はないように思われましたが、小学校時に周囲から頭が良いと褒められていたため、進学校からの転校に自尊心が許さないのか、非常に引け目を感じ、なかなか実際に学校には行けない状況でした。私がJ君と関わり始めたのは、転校後に2回だけ登校したけれども、その後ずっと家にいるようになった3ヶ月後でした。

 

J君の部屋で訪問支援のコーチングを開始しましたが、本棚にはコンピュータやプログラミング関連の本が並び、作成したロボットが机の上にいくつか飾られていました。聞くと小学校低学年の時からプログラミング教室に通っており、JAVA等のプログラミング言語はもう14歳ながらお手の物とのこと。JAVAのテキストを見せてもらったのですが、「よ~こげな難しいものわかるよね!」と唯々驚くと、「いや、普通ですよ」とサラッと言ってきました。僕が中学生だった時からも、時代はやはり変わっているんだなあとしみじみ思いながらも、J君のプログラミングの知識は人並み以上であったことは明らかでした。「不登校」だからといって、その人全てに問題があるわけではないという当たり前の事実を改めて教えてもらった気がします。

 

僕は、J君との面談の中で「何がそんなに君をプログラミングに熱中させるのか?」「どういう瞬間に嬉しく感じるのか?」「プログラミングに興味がない人と君の違いは何か?」と様々な質問をすることで、彼の中にある「強み」を見つけていきましたが、彼は自分のプラス面(花)はしっかり認識している一方、ネガティブな面(雑草)に引っ張られているような印象をもったのです。というのも、プログラミングや他のことについて話していた時に「学校」や「中学」という単語が出てくると、分かりやすいほど、暗い表情に変わるのです。

 

「ちなみに「学校」や「中学」っていう単語を聞いたら、どんな光景が見えてくる?」(僕)

 

「なんか、皆僕の方を見て負け犬だとクスクス笑っている光景が出てきます」(J君)

 

そうなんです。「言葉」というものは厄介な特性があり、バーチャルな世界を作り上げてしまうのです。例えば、「ライオン」を想像してください。といったら、もうこれを読まれている皆さんの目の前には「ライオン」が現れてきていると思います。つまり、言葉(「考えごと」も頭の中の「言葉」)はバーチャルな世界を作り上げてリアルとごっちゃになってしまい、現実があたかもそうであるように思いがちになる傾向が人間にはあるのです。僕は彼のこの発言を受け、彼の中にある花の部分にフォーカスする一方、しっかりと雑草部分をならすことも彼にとっては重要だと判断し、マインドフルネスや脱フュージョンというスキルを教えていきました。

 

J君は頭の中で「中学」や「学校」という言葉が出てくると、目の前に上記の教室で笑われている光景を見ていました。朝起きた時も、その言葉によって作られた映像を見ていたのです。(そのような映像を見ると行きたくなくなるのは当然ですよね)ですから、この「中学」という言葉が作り出す映像に惑わされないように、思考(頭の中の言葉)を一歩引いて、客観的に見る練習をしていきました。「ライオンのこと考えているから、今、目の前にライオンが出ているんだな」と観察できるようになると、もはやバーチャルのライオンに驚かなくなってくるのです。J君と僕は「あっ、今、中学という言葉が、この光景を描かせているなあ」と気づくエクササイズを一緒にしていきました。そして、同時に彼にクラスメイトの役を演じてもらい、僕がJ君の役を演じて、客観的にどう人が見ているのかをもっと多面的に見ていったのです。

 

「なんか、まだ起きてもないことに自分で想像して作り出して、怯えていることが馬鹿らしくなってきました」

 

J君にとってこれらのエクササイズが功を奏したのです。ここからの前に進み出すスピードは速かった。彼は自分の作り出すバーチャルな映像がリアルではないことを確かめるために、学校に行ってみると言い出したのです。勿論、彼の「中学」という言葉から出てくる映像は、バーチャルだと思いますが、ひょっとすると、現実にも起こりうることかもしれません。しかし、彼は「もしリアルだったら、速攻帰ってくる(笑)」と言って微笑んでいました。

 

それから数日後、親御さんが先生に連絡を取り、彼は職員室から一緒に先生と教室に入ったようなのですが、そこで待ち受けていた光景は、彼の「中学」が作り出した光景とは全く異なる世界だったことは、言うまでもないでしょう。

 

言葉が作り出すバーチャルな世界に振り回されずに、行動に移すことができたJ君。私立の進学校からの挫折から、今、こうして公立中学に通えている経験は勉強の偏差値を上げるよりも大切な何かを学べた一生の財産となるでしょう。人として成長した彼の姿に拍手です。

 

松隈 信一郎(医学博士/公認心理師)

福岡県出身。慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程にて幸福感や強み等、人間のプラス面を科学するポジティブサイコロジーを研究。在学中より従来のカウンセリングではない、ポジティブサイコロジーによる不登校・ひきこもり支援の可能性を見出す。その後、一般社団法人ストレングス協会を設立。10代、20代の若者に特化した訪問支援と教員・保護者へのポジティブサイコロジーの教育を通して、世界中の青少年が希望をもてる社会の実現に向けて活動を続ける。著書に『「強み」の見出し方』(「月刊精神科」2017年7月号)等。

体験談

高校2年時に退学して引きこもっていた男の子が、自分の「強み」を自覚し、高卒認定に向けて塾に通い出したケース

部活の強豪校で挫折し、転校後に引きこもっていた女の子が、自分の「強み」を自覚して短期留学に踏み出したケース

私立中学で挫折した男の子が、2ヶ月後にマインドフルネスで一歩前に踏み出したケース

精神年齢が高く、クラスの子達と合わずに不登校だった中学2年の女子が将来を描き、前に踏み出したケース

私立高校から通信制に変わり、劣等感を感じていた男の子がクラスをまとめ始め、そこに意味を見出したケース

病院に行っても異常がないと言われていた不登校の高校生女子が、目標を細かく設定することで活力を取り戻したケース

大学を休学して引きこもっていた男の子が、リスクを明確にしたことで進み出したケース

留年間際の高校2年生の男の子が、科学的な自己意志力の高め方を実践して前進したケース

大学を退学して引きこもっていた男子が、3ヶ月後に再入学に向けて歩き始めたケース

昼夜逆転して不登校だった高校男子が、転校後に安定して通学できるようになったケース

中学時は不登校で、高校入学後も再び不登校になった男の子が、自分の「強み」を活かして復学したケース

7年間引きこもっていた17歳の男の子が、自分の「強み」と「生きる意味」に気づき、歩き始めたケース