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「脱ひきこもり」お役立ちコラム

不登校生をクラスにもつ担任の先生が出来ること

松隈 信一郎(医学博士/公認心理師)

福岡県出身。慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程にて幸福感や強み等、人間のプラス面を科学するポジティブサイコロジーを研究。在学中より従来のカウンセリンではない、ポジティブサイコロジーによる不登校・ひきこもり支援の可能性を見出す。その後、一般社団法人ストレングス協会を設立。10代、20代の若者に特化した訪問支援と教員・保護者へのポジティブサイコロジーの教育を通して、世界中の青少年が希望をもてる社会の実現に向けて活動を続ける。著書に『「強み」の見出し方』(「月刊精神科」2017年7月号)等。

 

中学・高校の担任をされていて、生徒が不登校になった場合、担任の先生はどのように対応すればよいのでしょうか?ポジティブサイコロジーを中学校や高校の先生に教える機会が多く、よく学校の先生方と関わらさせて頂きますが、一人で30人も40人もの生徒を担当しなければならないシステムの中で、本当に忙しい毎日を送っていらっしゃいます。「不登校」と言っても、その生徒の背景や状況、経緯は様々ですので、一概にお伝えすることはできませんが、担任の先生にとって、もしかしたら役に立つかもしれないという点をお話させて頂きます。

 

お子様が不登校になった時、保護者の方は朝、欠席連絡を学校側にしなければいけません。これがかなり親御様にとって負担になるのです。共働きが当たり前となっている社会において、親御様ご自身も職場へ行く準備がある中、お子様に「今日は学校行くの、どうなの!?」と毎回、確認しないといけず、返事がない場合、感情的なイザコザが親子間で起こり、学校側に「すいません」と謝りの電話をしないといけない・・・。朝の忙しい時間帯にしないといけないこともあり、このタスクは塵も積もれば山となるように、心理的負担がかなりかかることが多いのです。

 

一方、担任の先生側も朝の忙しい時間帯に、教師としての誠意から欠席のお子様には「忘れられていないよ」と毎回、電話をした方がいいと思われている、もしくは、保護者からのプレッシャーで電話をしないとクレームが来ると思われている先生も中にはいらっしゃるかもしれません。しかし、善意でかけた先生のお電話に「嬉しい」と思う子もいれば、余計なプレッシャーとなり、心理的負担となる子もいらっしゃる・・・。親御様と先生が互いにバタバタしている時にされる電話越しのやり取りがお子様の気持ちを置き去りに、実はお互いの負担になり、負のスパイラルに陥ってしっていることがよくあるのです。お互い、自分の時間を犠牲にして、そのお子様、生徒さんのことを思っての行動であるのに、もしそのような状況になっていたら、とても勿体ないことです。

 

勿論、全てのケースがそうではないと思いますが、もし今、上述のような状況になっていれば、一度、保護者の方に対して、① 先生ご自身の電話によって、生徒さんに余計なプレッシャーがかかっていないか、② 親御さんにご負担がかかっていないか、また③ どのくらいの頻度でお電話を差し上げた方がいいかをお伺いされてみるのはいかがでしょうか? ご家庭によって朝の電話の必要性は異なるかと思いますので、先生とその保護者の方との間でどれくらい必要かを、一度お話されてみてはいかがでしょうか?