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「脱ひきこもり」お役立ちコラム

GW明けは子供の声なき声に耳を傾ける

松隈 信一郎(医学博士)

福岡県出身。慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程にて幸福感や強み等、人間のプラス面を科学するポジティブサイコロジーを研究。在学中より従来のカウンセリングではない、ポジティブサイコロジーコーチング(PPC)による不登校・ひきこもり支援の可能性を見出す。その後、一般社団法人ストレングス協会を設立。10代、20代の若者に特化した訪問支援と教員・保護者へのPPCの教育を通して、世界中の青少年が希望をもてる社会の実現に向けて活動を続ける。著書に『「強み」の見出し方』(「月刊精神科」2017年7月号)等。

 

「令和」へと年号が変わり、長いゴールデンウィークが終わりました。社会も月、火曜と過ぎて「日常」が戻ってきたような雰囲気がありますね。ゴールデンウィーク明け、「5月病」という言葉がある通り、ただでさえやる気が無くなってくるこの時期。もしお子様が4月から新たな環境で動き出し、ゴールデンウィーク後も行動できていれば、まずはそれを「当たり前」にせずに、よくやっていることを言葉で伝えてほしいなと思います。

 

一方、お子様がゴールデンウィーク後に様子が変わってきた、もしくは相変わらず家で何もしていないという状況であれば、「これがいつまで続くんだろう」と焦りだしてしまいますよね。このような不安や焦りが親御さんご自身の中で湧きおこってきた時、彼らとお話をしようとする前に、まずはご自身を落ち着かせることに取り組まれるのはいかがでしょうか?親がこちらがイライラしている時や焦っている時に不登校や引きこもりの子供と接して、うまくいった例はほとんど聞きません。他のご家庭での出来事だと想定されると、ご納得いただけるかと思います。表面上は家でずっとゲームをやっているだけ、スマホをいじっているだけに見える彼らも、心の中では「このままではいけない」ことぐらい、10代・20代にもなればわかっています。

 

まずは、自分自身を落ち着かせる。そのためには、まず自分がイライラしている、不安になっている、焦っているという感情に気づいて、「あ~私、焦っているな」と言葉にされてみてください。言葉で描写をすると感情と自分を切り離すことがしやすくなります。言葉にする、ノートに今思っていることを書き殴る、まずは親御様ご自身まで、飛び込んだ川で一緒に溺れないように、ご自身の感情を観察して、その感情を流してほしいと思います。

 

そして、その上で、彼らの声なき声に耳を傾けてみてください。

 

どこに向かへばいいのかわかんない・・・。

これから、どうすればいいかわからない・・・。

もう無理だ・・・。

考えるのが面倒くさくなった・・・。

 

このような声なき声に耳を傾けると、彼らにかける言葉がけが変わってくるかもしれません。

 

お子様の声なき声に耳を傾ける、それはつまり「想像すること」

 

5月病。誰でもやる気を失っていく時期です。だからこそ、今の時期は彼らが今、どんな気持ちでいるのか、何を考えているのか、冷静に想像されてみてほしいなと思います。

 

因みに、私はよくお子様が寝転んでいるベッドの横で「いや~そうよね~、こんな状況だったらもう何もかも考えたくなくなるよね~」と独り言のように、自分が想像したお子様の心境を言葉にします。彼らにとって、その言葉がけは「この人は自分のことを分かろうとしてくれている」ように聞こえるみたいです。これまでの親子間の人間関係もありますので、第三者の方がやりやすいというのはありますが、ぜひ、想像してみた彼らの言葉を独り言のようにお話されてみてください。