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「脱ひきこもり」お役立ちコラム

【コロナ特集】コロナウイルス騒動と親御様の「不安」軽減法

松隈 信一郎(医学博士/公認心理師)

福岡県出身。慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程にて幸福感や強み等、人間のプラス面を科学するポジティブサイコロジーを研究。在学中より従来のカウンセリンではない、ポジティブサイコロジーによる不登校・ひきこもり支援の可能性を見出す。その後、一般社団法人ストレングス協会を設立。10代、20代の若者に特化した訪問支援と教員・保護者へのポジティブサイコロジーの教育を通して、世界中の青少年が希望をもてる社会の実現に向けて活動を続ける。著書に『「強み」の見出し方』(「月刊精神科」2017年7月号)等。

 

現在、世の中ではコロナウイルス騒動によって学校が休校になったり、様々な予定が変更になったり、 不登校のお子様の進級や卒業に関して戸惑っている方も多くいらっしゃるかと思います。 例えば、通信制高校のスクーリングが中止となり、進級や卒業ができるかどうかの判断がまだ出ておらず、不安を抱えられているご家庭もあるかと思います。一方、学校が休校となったことにより、スクーリングが無くなり、家での課題に切り替わったため、少々、“命拾い”をしたご家庭もあるかもしれません。

 

このコロナウイルス騒動で休校になったことで、ニュースでは「学校に行きたい」と嘆く子どもの姿を見たかと思えば、ずっと不登校で進級するためには3月全て登校しないといけなかったお子様は、それが無くなり、「天の助け」と喜んでいる姿を見ると、 人それぞれ、置かれている状況や捉え方によって「現実」は異なるんだなと。人は「何を見るか」によって現実を変える力があるのかもしれないと、ふっとそんなことを悠長に考えてしまいました。

 

先行きが見えない状況の中、4月以降のことに関して、まだ何も決まっていない不登校やひきこもりのお子様も多くいらっしゃるかと思います。日本における認知行動療法の第一人者であり、当協会の顧問にもなってくださっている精神科医の大野裕先生によると、「不安」は ①危険を過大評価し、②自分の力を過小評価し、③周囲からの支援を過小評価したときに強くなると仰られています。つまり、不安を軽減するためにはこれら1つ1つの側面を考えていく必要があります。 例えば、①に関して、SNSで流されるデマのコロナウイルスの恐怖に振り回されないよう、しっかり事実を見極めること、②に関して、手洗いやうがいを徹底する等、自分自身で予防できることはしっかり行うこと、③に関して、実際に感染した場合、どのような治療や支援が受けられるかを調べておくこと。このように何もせずに不安ばかりになるのではなく、上述の項目をしっかり行なっているとメディアが煽ってくるほど、不安になる必要はないことかもしれません。

 

このことは不登校やひきこもりのお子様がいる親御様の「不安」に対処する上でも重要なポイントになります。不登校やひきこもりのお子様の将来を想像して、① 最悪な事態を考え、自分自身の中で恐怖を過大に評価していないか、② 他人を変えることはできないけれど、お子様との関わり方等、自分自身ができることは他にないか、③どのような支援やサポートが存在して受けられるか等、冷静に分析されていくと、ひょっとしたら今抱えていらっしゃる不安も少し軽減されるかもしれません。この3つの項目は「不安」を軽減するためにとても重要な視点を私たちに与えてくれますので、ぜひ一度、1つ1つの項目に自問自答しながら、評価されてみてはいかがでしょうか?

 

とにもかくにも、コロナウイルス騒動が一刻も早く終息することを願っています。